コラム・
インフォメーション

  • 男性被害者を支える専門家連携 ─ 男性が相談しにくい構造への対応

    ここまでの記事では、男性のご依頼者が深く傷つかれるさまざまなケースについて、調査会社の視点から整理してきました。本稿では、こうしたケースで、男性のご依頼者を支える専門家のネットワークと、つくば近辺で活用できる相談窓口について、整理してお伝えします。

    2001年からこの仕事を続けるなかで、男性のご依頼者には、女性のご依頼者とは違う形での「相談しにくさ」があると、繰り返し感じてきました。本稿は、その相談しにくさを乗り越えて、必要な支援に繋がっていただくための、地図のような役割を果たせれば、と考えています。

    男性が「相談しにくい」構造

    男性のご依頼者から、よく伺うお話があります。「男のくせに、こんなことで相談していいのか」「男はもっと強くあるべきだと思っていた」「妻に裏切られたなんて、人に話せない」「友人にも家族にも言えない」。こうしたお気持ちが、相談への一歩を遠ざけてしまうことが多くあります。これは、社会のなかに残る「男性は感情を表に出すべきではない」「男性は自分の問題は自分で解決すべき」という、古い性別役割の影響でもあります。けれども、痛みは性別を問わず人間共通のものであり、相談することに性別による優劣はありません。男性も女性と同じく、傷つき、悩み、支援を必要とします。「男性だから一人で抱えなければならない」という思い込みを、まず手放していただくことから、すべては始まります。

    弁護士の先生との連携

    男性のご依頼者の場合も、調査結果を実際の手立てに結びつけるためには、弁護士の先生のお力添えが欠かせません。慰謝料請求、離婚協議、財産分与の準備、親権をめぐる協議、相手方への請求、配偶者からの不当な請求への対抗。これらすべてが、法律実務の専門領域です。男性のご依頼者の特有の論点として、財産分与の場面でご自身の稼ぎの貢献度がどう評価されるか、親権をめぐる協議で父親の立場がどう扱われるか、お子様との面会交流をどう確保するか、などがあります。近年は、男性側の権利擁護に詳しい弁護士の先生も増えてきました。茨城県弁護士会の法律相談、お住まいの市町村の無料法律相談、法テラスの民事法律扶助制度などを通じて、ご相談いただけます。

    男性のための心のケア

    男性のご依頼者にとって、心のケアの専門家へのご相談は、特に意義の大きい選択肢です。「男性は感情を抑えるべき」という社会的な圧力のなかで、ご自身の感情と長く向き合えずに過ごしてこられた方が少なくありません。専門家との対話のなかで、ご自身の中の感情を言葉にしていく過程は、ご依頼者の心を整える大切な時間になります。臨床心理士、公認心理師、精神科医、心療内科医など、さまざまな専門家がいらっしゃいます。「男性が相談しやすい」と感じられる専門家を選ぶことが大切で、男性の専門家、男性のクライアントの対応に慣れた専門家を探されると、ご相談が進めやすい場合があります。つくば市と周辺地域には、心のケアを担うクリニックやカウンセリングルームが複数あります。

    父親としてのお子様との関係を支える

    男性のご依頼者にとって、特に大切なのが、父親としてお子様との関係をどう支えていくか、という視点です。不貞関係や離婚協議のなかで、お子様との関係に不安を感じられるご依頼者が少なくありません。「離婚したら子どもと会えなくなるのではないか」「子どもの父親としての立場が弱くなるのではないか」「自分が父親であることをお子様にどう伝えればよいのか」。これらの不安に対しては、家事事件に詳しい弁護士の先生、家族療法の専門家、お子様の心理に詳しい専門家のご助力を得ながら、対応します。お子様との面会交流の取り決め、共同養育に近い形の検討、お子様にとっての父親の存在を維持する仕組みづくり。「父親としての関係は、続けたい」というご意志が、何よりも大切です。これを支えるための専門家の連携が、つくば近辺にも整いつつあります。

    ひとり親(父子)家庭への支援

    調査結果を踏まえて、男性のご依頼者がお子様を引き取って育てていくご判断をされる場合、ひとり親家庭(父子家庭)への各種支援制度の活用が重要になります。児童扶養手当(父子家庭にも適用されます)、ひとり親家庭医療費助成、保育料減免、就学支援、住宅支援、各種の経済的支援。これらは、母子家庭だけでなく父子家庭も対象とした制度です。近年、父子家庭が利用できる制度の整備が、徐々に進んできました。お住まいの市町村のひとり親家庭の相談窓口で、利用できる制度のご案内を受けられます。つくば市、土浦市、牛久市、龍ヶ崎市、守谷市など、周辺の各市町村にも、ひとり親家庭の相談窓口があります。担当の相談員の方が、男性のご依頼者にも丁寧に対応してくださいます。

    男性のための相談窓口

    茨城県内には、男性のための相談窓口も、徐々に整備されてきました。男性電話相談、男性のためのDV被害相談窓口、男性のための心の相談、父子家庭のための相談窓口など。これらは、男性が抱える特有の悩みについて、専門的に対応してくださる窓口です。「DVの被害者は女性だけだ」というステレオタイプもまだ社会に残っていますが、実際には男性が配偶者からの精神的・経済的・身体的なDVの被害者になるケースも少なくありません。こうしたお悩みも、専門の窓口で受け止めていただけます。ご相談先の探し方が分からない場合、市町村の総合相談窓口、保健センター、社会福祉協議会、男女共同参画センターなどで、適切な相談先のご案内を受けられます。

    「男としての面子」を超えるために

    最後に、男性のご依頼者にお伝えしたいことを書き留めておきます。「男としての面子」を守りたいというお気持ちは、自然なものです。けれども、面子を守ろうとして、お一人で抱え続けてしまうことが、長い目で見て最も依頼者を消耗させてしまいます。心と体の健康、お子様との関係、生活基盤、社会的活動。これらすべてが、お一人で抱える時間が長くなるほど、傷ついてきます。相談することは、弱さの表れではありません。むしろ、ご自身の人生とご家族の未来を守るための、積極的な選択です。長く現場で見てきて、相談に踏み出された男性のご依頼者ほど、その後の人生を強く立て直しておられます。最初の一歩は、私たち調査会社の窓口でも、市町村の相談窓口でも、信頼できる方へのお話でも、どこでも構いません。

    結びに

    男性のご依頼者を支える専門家のネットワークは、ご自身で全部を組み立てる必要のあるものではありません。一つの窓口にご相談いただければ、そこから他の必要な窓口への橋渡しが進んでいきます。私たち調査会社も、その入口の一つです。調査の有無に関わらず、まずはご相談いただき、そこから必要な専門家へのお繋ぎを進めることもできます。つくばと周辺地域の支援の輪が、少しずつ広がってきたことを実感しています。男性のご依頼者も、女性のご依頼者と同じく、相談を必要としていらっしゃる。お一人で抱え込まず、まずはどこかに、ご相談ください。

  • お子様の出自をめぐる疑い ─ 慎重に向き合うべき重い問題

    浮気・不倫の調査のご相談のなかで、最も重く、最も慎重に扱うべきテーマがあります。それは、男性のご依頼者が、「育てているお子様が、本当に自分の子なのか」という疑いを抱かれるケースです。長年わが子と信じて愛情を注いできたお子様について、配偶者の不貞関係の事実を踏まえて、生物学的な父親が自分ではないかもしれない、という疑念が浮かぶ。

    2001年からこの仕事を続けるなかで、こうしたご相談は、調査会社の側でも特別に慎重な対応が必要だと感じてきました。本稿では、このテーマについて、私たちがどのような視点で向き合っているかを、丁寧に整理してお伝えします。最初に申し上げておきたいのは、このテーマは、ご依頼者ご自身、配偶者、そして何より「お子様」の人生に深く関わる、極めて繊細な問題だということです。判断には十分な時間と、複数の専門家のご助言が必要になります。

    「疑い」と「事実確認」の距離

    このテーマで、まずお伝えしたいのが、「疑いを抱くこと」と「実際に確認に進むこと」のあいだには、十分な距離を置くべきだという考えです。疑いが浮かんだ瞬間に、いきなり確認の手続きに進んでしまうと、後で取り返しのつかない事態を招くことがあります。確認の結果がどう出ても、その後のご家族の関係を整え直すための時間と準備が必要になります。ご相談の段階で、まず「なぜ今、その疑いが浮かんでいるのか」を丁寧に伺います。これらを整理することで、疑いが「直視すべき具体的な事実」に基づくものなのか、それとも別の不安から派生しているものなのかが、見えてきます。

    「お子様自身は何も悪くない」という出発点

    このテーマで、絶対に忘れてはならない出発点があります。それは、お子様自身は、いかなる場合も、何ら責任のない方だということです。仮にお子様の出自について疑いがあるとしても、お子様ご自身は、ご依頼者が愛情を注ぎ、育ててこられたわが子です。お子様にとって、ご依頼者は人生のなかで最も大切な父親であり、お子様の側の認識はそれ以外にはあり得ません。「自分の子ではないかもしれない」という疑念が浮かんだ時、ご依頼者の心の整理は極めて難しいものになります。けれども、確認の前も、確認の途中も、確認の後も、お子様への接し方を変えないでいただきたい、というのが、私たちの強いお願いです。仮に疑いが事実だったとしても、ご依頼者がお子様と築いてこられた親子の絆は、生物学的な関係性を超えた、極めて尊い財産です。

    「確認するか、しないか」の選択

    このテーマで、ご依頼者が直面される最大の判断が、「実際に生物学的な親子関係を確認するか、しないか」という選択です。確認する選択。法律実務上、DNA鑑定などの方法によって、生物学的な親子関係を確認することは、技術的には可能です。確認しない選択。疑いを抱いたまま、けれども確認には進まず、これまでと同じように親子関係を続けていく選択もあります。「自分が父親として育ててきた事実」を尊重し、生物学的な関係性は問わない、という判断です。どちらが正解ということは、ありません。ご依頼者ご自身の価値観、ご家族の事情、お子様の年齢と状況、ご依頼者の心の準備など、複数の要素を踏まえた、極めて個別性の高い判断になります。

    「確認した後」の影響を見通す

    確認に進むご判断をされる場合、確認した後の影響を最初に見通しておくことが、極めて重要です。結果が「父親であることが確認された」場合。疑いが晴れることで、ご依頼者の心が落ち着き、ご家族の関係が立て直されていきます。配偶者の不貞関係そのものへの対応は別途必要になりますが、お子様との関係についての疑念は解消されます。結果が「父親ではないことが示唆された」場合。これは、ご家族の関係に極めて大きな影響を及ぼします。法律上の親子関係、養育費の問題、お子様への伝え方、生物学的な父親の所在の問題、配偶者との関係。あらゆる領域で複雑な判断が必要になります。確認に進む前に、結果がどちらに出ても受け止める準備が、ご依頼者の側にあるかどうか。これを、ご相談の場でご一緒に確認します。

    法律実務上の極めて重要な論点

    このテーマには、法律実務上、極めて重要な論点が複数あります。法律上の親子関係。日本の民法では、婚姻関係にあるご夫婦のあいだに生まれたお子様について、法律上の父子関係が推定されると伺っています。これを覆すためには、特別な法律的手続きが必要になります。嫡出否認の手続き。法律上の父子関係を否認するための手続きには、期限があると伺っています。期限を過ぎると、たとえ生物学的な親子関係がなくても、法律上の親子関係は維持される可能性があります。養育費・相続・親権。これらの問題が、生物学的な親子関係と法律上の親子関係のあいだのずれによって、複雑になることがあります。これらは、すべて専門の弁護士の先生のご助言のもとで判断するべき、極めて重要な領域です。

    心のケアの専門家との連携の必要性

    このテーマに直面されたご依頼者には、心のケアの専門家との連携を、強くお勧めしています。疑いが浮かんだ時点で、ご依頼者の心は極めて大きな負担を抱えています。確認するかどうかの選択、確認する場合の心の準備、確認した後の対応。これらすべての段階で、ご依頼者お一人での判断は、心理的に非常に重いものになります。臨床心理士、公認心理師、精神科医など、信頼できる専門家のご助力を得ながら、ご依頼者ご自身のお気持ちを丁寧に整理していただく時間が必要です。

    お子様への伝え方は、永遠の課題

    このテーマで、ご依頼者が直面される最も重い問題が、いずれ「お子様にどう伝えるか」という問題です。確認の結果がどうあれ、お子様の年齢が上がってきた時、お子様自身が何かを感じる場面が訪れる可能性があります。伝えるべきか、伝えないべきか。伝えるとしたら、いつ、どのように、誰が伝えるか。これらは、お子様の年齢、お子様の心の準備、ご家族の状況によって、判断が異なります。この問題には、永遠に正解はないかもしれません。けれども、子どもの心理に詳しい専門家、家族療法の専門家、信頼できる関係者と相談しながら、お子様にとって最も負担の少ない形を、長い時間をかけて模索していくことになります。

    「親子の絆」が問われる時間

    最後に、最も大切にお伝えしたいことを書き留めておきます。このテーマに直面された時、ご依頼者は最も深い心の試練を経験されます。けれども、その試練のなかで問われるのは、「親子の絆とは何か」という、人類が長く向き合ってきた問いです。生物学的な関係性が、親子の絆のすべてではない、と私は考えています。長い時間をかけて育てる、抱きしめる、見守る、励ます、叱る、許す。これらの積み重ねが、親子の絆を作っています。仮に確認の結果が、ご依頼者にとって望まない方向だったとしても、これまで築いてこられた親子の絆そのものが、否定されるわけではありません。お子様にとってご依頼者は、人生で唯一の父親であり続けます。

    結びに

    お子様の出自をめぐる疑いは、調査会社の領域を大きく超える、ご家族の人生全体に関わる重い問題です。疑いと確認のあいだの距離、お子様自身への配慮、確認する/しない選択、法律実務上の論点、心のケア、お子様への伝え方。これらすべてを、お一人で抱える必要はありません。こうしたご相談を受けた際、調査の話だけでなく、必要な専門家へのお繋ぎを最優先に考えます。判断を急がず、専門家と一緒に、時間をかけて整える。これが、ご家族の未来を守るための、最も大切な姿勢だと考えています。

  • お子様の習い事や保護者会の関係者との不貞 ─ 家族の社会的つながりが侵される

    浮気・不倫の調査のご相談のなかで、特別に対応の難しいケースがあります。それは、配偶者の不貞の相手が、お子様の習い事の関係者、学校や園の保護者、PTAの役員仲間など、ご家族の社会的なつながりのなかの方であるケースです。男性のご依頼者の場合、妻がお子様のサッカークラブの父親と関係を持っていた、女性のご依頼者の場合、夫がお子様の習い事の母親と関係を持っていた、というお話を、何度も伺ってきました。

    2001年からこの仕事を続けるなかで、このパターンの案件は、調査の組み立ても、結果の活かし方も、特別な慎重さが必要だと感じてきました。本稿では、こうしたケースに直面された方への、調査会社からの視点を整理してお伝えします。

    なぜ「保護者間」の関係になりやすいのか

    お子様の関係者のあいだで不貞関係が生まれやすい構造には、いくつかの背景があります。接点の頻度が高い。お子様の送り迎え、習い事の付き添い、保護者会、行事の準備、運動会や発表会の応援など、保護者同士が顔を合わせる機会が多くあります。共通の関心事を持っている。お子様の成長、教育、進学、習い事の発表会など、共通の話題が常にあり、自然と会話が増えやすい構造があります。相手が同じ立場の親であるという安心感。同じくお子様を育てる立場の方として、相互理解が生まれやすい。「同じ親同士、分かり合える」という感覚が、距離を縮めることがあります。それぞれにご家庭があるため、お互いに「節度を保てる関係」という錯覚が生まれやすい。「家庭を壊すつもりはない」という暗黙の了解のなかで、関係が長期化していきます。

    「気づくきっかけ」となりがちなサイン

    このパターンの不貞関係に、ご依頼者が気づかれるきっかけにも、いくつかのサインがあります。特定の保護者と、配偶者が必要以上に親しく見える。お子様の習い事の予定がない日でも、その方と会っているような外出がある。保護者会の後の集まりが頻繁にあると説明される。お子様の関係者と、SNSや個人的な連絡を取り合っている様子がある。お子様からの何気ない一言で気づかれることもあります。「○○くんのお父さんと、ママが話してたよ」「△△ちゃんのお母さんと、お父さんが二人で買い物に行ってた」。お子様は、大人が思う以上に、保護者同士の関係を観察しています。ご自身のなかで「考えすぎかもしれない」と打ち消されることもあるかもしれません。けれども、複数のサインが重なっている場合は、ご自身の感覚を信じていただきたいと思います。

    調査の組み立て

    このパターンでの調査は、特に慎重な配置が必要です。お子様の関係者のなかでの不貞関係である以上、調査の動きが、お子様の習い事の場やお子様の学校・園に影響を及ぼさないよう、最大限の配慮が必要になります。お子様が通っている場所、相手方とされる方のお子様が通っている場所での、目立つ動きは絶対に避けます。同じ習い事の保護者の方、同じ学校の保護者の方が、調査員に気づくことのないように。これは、ご依頼者の社会的な立場を守るための、重要な配慮です。具体的な現場運用の手の内は、当事務所の経験そのものですので、ここでは詳細を控えます。

    ご依頼者の「社会的立場」への影響

    このパターンの不貞関係が表面化することは、ご依頼者ご自身の社会的立場にも、大きな影響を及ぼし得ます。同じ保護者コミュニティのなかでの噂、お子様の学校や園での扱い、PTAなどの活動への参加、ご近所付き合い。これらが、不貞関係の表面化によって、ご依頼者の生活全体に波及することがあります。ご依頼者の側からは、「事実を表に出すと、自分の社会的立場が苦しくなるのではないか」「お子様の学校生活に影響が出るのではないか」というご懸念が出てくることがあります。これは、極めて現実的なご懸念です。ですから、調査の段階から、結果をどう活かすかについて、慎重な戦略を組み立てる必要があります。事実は確認するけれども、外には出さないという選択もあり得ます。配偶者との話し合いに、限定的に使うという選択もあります。これらは、弁護士の先生と一緒に判断する領域です。

    お子様への影響を最優先に

    このパターンの案件で、最も心を痛めるのが、お子様への影響です。お子様にとって、その習い事のお友達、その学校のクラスメイトは、日々過ごす大切な人間関係です。保護者同士の不貞関係が表面化することで、お子様同士の関係にまで影響が及んでしまう可能性があります。「お母さん同士、何かあったのかな」「お父さんとお母さんの様子が変だ」と、お子様自身が察してしまう。同じクラスのお子様同士の関係性に、距離が生まれてしまう。お子様が、自分のせいではないのに、肩身の狭い思いをすることになる。これは、絶対に避けたい事態です。私たちは、調査の組み立てから結果の活かし方まで、お子様の生活への影響を最小限に抑えることを、最優先の判断軸として進めます。

    相手方のお子様への配慮

    このパターンの案件で、もうひとつ視野に入れるべきが、相手方のお子様への配慮です。不貞関係の相手の方にもお子様がいらっしゃる場合が多く、そのお子様も、ご依頼者のお子様と同じくらい、何の責任もない方です。事実が表面化することで、相手方のお子様の生活にも影響が及ぶ可能性があります。ご依頼者の側からは「相手方のお子様の事情まで考える余裕はない」というお気持ちが出ることもあるかもしれません。それは自然な感情です。けれども、長い目で見ると、お子様同士は同じ場所で過ごし続ける関係性です。弁護士の先生と相談しながら、双方のお子様への影響を最小限に抑える形で、事実を扱う道筋を探ることが、賢明な対応になります。

    「習い事を変える」「学校を変える」という選択

    このパターンの案件の結末として、お子様の習い事や学校を変える、というご判断をされる依頼者もいらっしゃいます。事実が確認された後、同じ環境で生活を続けることが心理的に難しい。お子様への影響を考えると、環境を変えたほうが良いと判断される。これらは、ご家族の事情に応じた、合理的な選択肢のひとつです。つくば市と周辺地域には、習い事の選択肢は数多くあります。学校の選択も、地域内での転居や、通学区域の調整などによって、可能な場合があります。これらの実務的なご相談は、お住まいの市町村の窓口や、学校教育課などでご相談いただけます。ご家族の生活基盤の再構築は、調査の結果だけでなく、その後の選択にこそ、ご依頼者のお気持ちが反映されてきます。

    結びに

    お子様の習い事や保護者会の関係者との不貞は、家族の社会的なつながりのなかで起きる、特殊で重い案件です。調査の組み立て、結果の活かし方、お子様への影響、双方のお子様への配慮、その後の生活の整え方など、複数の論点を同時に考える必要があります。長くつくばで仕事を続けてきて、こうしたご相談には特別な慎重さで向き合ってきました。ご依頼者の社会的立場と、お子様の生活と、ご家族の今後の人生。これらすべてを視野に入れて、最善の道筋をご一緒に組み立てます。お一人で抱え込まず、まずはご相談ください。

  • 自宅に第三者を入れていた ─ 「家」が侵されたという特殊な傷

    浮気・不倫の調査のご相談のなかでも、特別に重い意味を持つケースがあります。それは、ご依頼者のご不在中に、配偶者が不貞関係の相手を自宅に入れていた、というケースです。男性のご依頼者の場合、平日の仕事中に妻が相手の男性を自宅に招き入れていた。女性のご依頼者の場合、ご自身とお子様が出かけている時間に、夫が別の女性を自宅に呼んでいた。どちらのパターンでも、「家」という最も私的な空間が侵されたという、特殊な傷を残します。

    2001年からこの仕事を続けるなかで、自宅が舞台となった不貞案件は、依頼者の心に深い傷を残すことを、繰り返し見てきました。本稿では、こうしたケースに直面された方への、調査会社からの視点を整理してお伝えします。

    「家」という空間が持つ意味

    ご家庭の自宅は、単なる住居ではありません。ご家族が日々を過ごす場、お子様が育つ場、ご依頼者が外の世界での疲れを癒す場、ご家族の歴史と思い出が積み重ねられる場です。その自宅に、配偶者が第三者を招き入れていた、という事実は、ご家庭の最も大切な領域が侵されたことを意味します。ご依頼者が普段過ごしているソファ、お子様の遊ぶ部屋、ご夫婦の寝室。これらの空間で、別の関係性のための時間が過ごされていた、ということになります。この傷は、外で会っていた不貞関係とは、質的に異なる重さを持ちます。「家のなか」という、最も安全だと信じていた場所が、信頼できる空間ではなくなったという感覚。これが、ご依頼者の心を深く揺さぶります。

    「気づくきっかけ」となりがちなサイン

    自宅への第三者の出入りに気づかれるきっかけには、いくつかのサインがあります。家のなかの物の位置が、何となく違うように感じる。ご自身のものではないはずの匂いがする。ベッドの様子が、いつもと違う。湯のみやコップの数が、家族の人数と合わない。家のなかで使うはずのない私物(衣類、化粧品、男性用の整髪料、女性用のアクセサリーなど)が見つかる。ご近所の方やマンションの他の住民からの何気ない一言で気づかれることもあります。「最近、お昼間に来客が多いですね」「平日に車をよく見かけます」。これらは、お互いに気を遣って言いにくい話ですが、関係の良いご近所の方からは、控えめに伝えられることがあります。防犯カメラやインターホンの履歴から、思いがけない人物の来訪記録が見つかることもあります。これらは、ご依頼者の側で確認できる正当な情報の範囲です。

    防犯設備の活用と注意点

    最近のご家庭には、防犯カメラ、スマートインターホン、スマートロックなど、ご家庭の出入りを記録するさまざまな設備が普及しています。ご家庭の入口を録画している防犯カメラ、スマートインターホンの来訪記録、玄関のスマートロックの開閉記録、ガレージのセンサーライトの作動記録。これらは、ご家庭の所有物としてご依頼者がご自身の権限で確認できる情報です。ただし、配偶者の個人プライバシーに関わる空間(配偶者個人の自室など)への盗撮や録音は、配偶者の同意なく行うことは、ご依頼者の側にも法的リスクが生じます。確認できる範囲と、踏み込むべきでない範囲があることは、最初に整理しておく必要があります。不安な場合は、防犯設備の活用範囲について、弁護士の先生にご相談されることをお勧めします。

    調査の組み立て

    このパターンでの調査は、ご依頼者のご不在中の時間帯を中心に組み立てます。ご自宅周辺の観察では、ご近所への配慮が特に大切です。同じマンションの他の住民、ご近所の方々の生活への影響が最小限になるよう、車両の駐車位置や調査員の動き方を慎重に選びます。具体的な観察の組み立ては、当事務所の経験から積み上げてきた領域ですので、ここでは詳細を控えます。

    「逆パターン」も含めて考える

    このケースには、いわゆる「逆パターン」もあります。男性のご依頼者の場合、ご自身が単身赴任先や別宅で別の女性と過ごしているあいだに、配偶者がご自宅で別の男性と過ごしている、というケース。あるいは、女性のご依頼者の場合、ご自身がお子様と実家に帰省しているあいだに、配偶者がご自宅に別の女性を入れている、というケース。「自分も外で過ごす時間が長かったから」「自分が家にいない時間が多かったから」と、ご自身を責められるご依頼者がいらっしゃいます。けれども、これも自己責任論で片付けるべきことではありません。ご依頼者がどのような時間の使い方をしていらっしゃっても、配偶者が自宅に第三者を入れる行為そのものは、ご家庭への重大な信頼違反です。

    お子様への影響

    自宅が舞台となった不貞関係で、最も心を痛めるのが、お子様への影響です。お子様が、知らない大人を家のなかで目撃した可能性。お子様が、家のなかの「いつもと違う気配」を感じ取っていた可能性。お子様が、配偶者と第三者の何かの場面を、わずかでも見てしまった可能性。調査の段階で、ご依頼者からお子様の様子について伺うことがあります。最近、家に帰りたがらない様子があるか、家のなかで急に怖がる場面があるか、配偶者と二人だけになることを避けている様子があるか。お子様への影響が懸念される場合、子どもの心理に詳しい専門家へのご相談を、強くお勧めします。お子様が言葉にできない不安を抱えている場合、専門家の力を借りることで、お子様の心の負担を軽減することができます。

    自宅の今後をどう扱うか

    調査の結果、自宅で不貞関係が行われていたことが確認された場合、ご依頼者にとって自宅の意味が大きく変わってきます。そのまま住み続けることが心理的に難しい、という方もいらっしゃいます。引っ越しを検討される、配偶者に家を出てもらう、お部屋の使い方を変える、寝室を別にする。それぞれのご依頼者が、それぞれの形で、ご自身の生活空間を整え直されます。法律実務上、自宅の所有関係、住宅ローンの名義、財産分与における自宅の扱いなど、複層的な論点が絡みます。弁護士の先生のご助言のもとで、ご依頼者の生活基盤を守りつつ、心理的にも整理できる形を組み立てます。ご自身が住み続けるか、出ていくか、配偶者に出てもらうか。どれが正解ということはなく、ご依頼者ご自身がご納得される形を選ぶことが最も大切です。

    結びに

    自宅に第三者を入れていた、というケースは、ご家庭の最も大切な空間が侵されたという、特殊な傷を残します。物理的な現場が「家」であることが、この傷の深さを生んでいます。長くつくばで仕事を続けてきて、こうしたご相談を伺うたびに、ご依頼者の傷の深さを思います。「家」が単なる建物ではなく、ご家族の心の場所であることを、私たちは尊重したい。お一人で抱え込まず、まずはご相談ください。調査だけでなく、その後の生活の立て直し、心の整理、お子様への対応、すべてをご一緒に考えていきます。

  • お子様を実家や夫に預けて出かけていた ─ 育児を盾にした不貞のパターン

    ご相談に来られた男性のご依頼者から、心を深く痛めるお話を伺うことがあります。それは、配偶者がお子様をご実家やご依頼者ご自身に預けて、別の男性と会いに出かけていた、というケースです。「お母さんが少し息抜きしたい」「友達と会いに行く」と言って預けたお子様。ご家族として、配偶者が必要な休息を取ることを支えてきたつもりが、実はそれが不貞関係のための時間に使われていた。

    2001年からこの仕事を続けるなかで、こうしたお話を伺うたびに、依頼者の傷の深さを思います。配偶者を信頼してお子様を預けてきた時間そのものが、別の意味を持っていたという事実は、依頼者の心に二重三重の傷を残します。本稿では、こうしたケースに直面された方への、調査会社からの視点を整理してお伝えします。

    「育児を盾にした不貞」の構造

    このケースが特に依頼者を傷つける理由には、構造的な背景があります。育児という、誰もが大切にすべき家庭の機能が、不貞のための口実として使われていること。お子様のために必要な時間を、配偶者が取ろうとしているのだと、誰もが疑わない領域に隠されている構造です。ご依頼者ご自身と、ご家族(ご両親、義理のご両親など)が、知らずに不貞関係を支える役を担っていた、という事実。「お子様を見ていてあげる」という善意が、配偶者の別の予定のための時間を作り出していた、ということになります。お子様自身が、この構造のなかで何度も「母親の不在」を経験していたかもしれない、という事実。お子様がどれだけ何かを感じ取っていたのか、お子様の心にどんな影響があったのか、これがご依頼者の心を最も深く揺さぶります。

    ご依頼者を責めないでください

    このケースのご相談で、最も多く伺うのが「気づかなかった自分が情けない」というご依頼者のお気持ちです。「妻が出かけている時に、子どもを見ながら、別の男に会いに行っているなど考えもしなかった」「もっと注意していれば」「子どもを見ていてほしいと言われた時、不審に思うべきだった」。こう、ご自身を責められます。これは、間違ったお気持ちです。配偶者の不貞関係の責任は、配偶者ご自身にあります。家族を信頼することは、何ら責められるべきことではありません。むしろ、ご依頼者が配偶者を信頼して、ご家族でお子様を見守ってこられた時間こそが、お子様の安心と成長を支えてきた事実です。その信頼を裏切ったのは、配偶者の選択であり、ご依頼者の責任ではないのです。

    「気づくきっかけ」になりがちなサイン

    このパターンが浮上するきっかけには、いくつかのサインがあります。「実家に行く」「友達と会う」「美容院に行く」などの外出の頻度が増えている。外出の時間帯が、配偶者の説明とずれている(「実家に行く」と言いながら、ご実家のお母様にお会いした時には来ていなかったと判明する等)。外出後の配偶者の様子が、出かける前と何かが違う。外出時の服装やお化粧の念入りさが、行き先と釣り合わない。お子様の何気ない一言から気づかれることもあります。「ママ、知らないおじさんに会ってたよ」「車に乗っていたの誰?」「公園で誰かと会っていた」。お子様は、ご家族が想像する以上に、大人の動きをよく見ています。ご依頼者の側で、こうしたサインに違和感を覚えられた時、それを「気のせい」と打ち消す必要はありません。違和感を整理する場所として、私たち調査会社の窓口もあります。

    調査の組み立て

    このパターンでの調査は、配偶者がお子様を預けて外出される時間帯を中心に組み立てます。具体的にどう動くかは案件ごとの判断であり、当事務所の経験そのものですので、ここでは詳細を控えます。お子様が無事に預け先で過ごしていることを前提に行う調査である以上、お子様の生活そのものに影響しないよう、慎重な配置が必要になります。

    ご家族への説明の難しさ

    このパターンの案件で、ご依頼者が抱えるもうひとつの悩みが、ご家族への説明の問題です。お子様を預けていらっしゃるご両親、義理のご両親、ご兄弟。これらのご家族に、配偶者の不貞関係をどう伝えるか、伝えないか。ご家族のなかで配偶者の立場をどうするか。お子様の今後のご家族との関わり方をどうするか。これらは、ご依頼者ご自身のお気持ちと、ご家族の事情の両方を踏まえて、慎重に判断する必要があります。私たち調査会社は、こうしたご家族間の調整に踏み込むことはできませんが、ご依頼者のお気持ちの整理のお手伝いはできる範囲でいたします。ご家族への説明は、調査結果が出てからご一緒に考えていく問題です。今すぐ判断する必要はありません。

    お子様への心のケア

    このケースで、お子様への心のケアは、特に丁寧に考えるべき領域です。お子様は、母親の不在の時間に、何かを感じ取っていらっしゃるかもしれません。母親の様子の変化に、子どもなりに違和感を持っていらっしゃるかもしれません。これらが、お子様の心に静かに蓄積している可能性があります。調査の結果がどう出るにせよ、お子様にいきなりすべてを伝える必要はありません。お子様の年齢、お子様の心の状態、ご家族の状況を踏まえて、何を、いつ、どう伝えるかを、専門家と相談しながら慎重に進めます。つくば市内には、子どもの心のケアに詳しい臨床心理士や小児心理の専門家もおられます。必要に応じて、こうした専門家へのご相談をお勧めすることがあります。

    「自分が父親として」という覚悟

    このケースで、男性のご依頼者から伺うお話のなかに、強く心に残るものがあります。「妻はそうしたかもしれない。けれども、自分は父親として、子どもを最後まで守る」「妻と別れることになっても、子どもとの関係は守りたい」「子どもには、自分が父親としてできることをすべてする」。このお気持ちは、ご依頼者の人生のなかで最も尊い決意のひとつだと、受け止めています。配偶者の選択がどうあれ、ご自身が父親としてお子様の人生を支える、という覚悟。調査の結果がどう出ても、この覚悟をお持ちのご依頼者には、必ず支える方々が周りにいらっしゃいます。弁護士の先生、行政の窓口、心のケアの専門家、調査会社。それぞれが、ご依頼者の覚悟を支える側で動くことができます。

    結びに

    お子様を預けて出かけていた、というパターンは、男性のご依頼者にとって最も心を痛める案件のひとつです。育児という大切な機能が、別の関係性のための口実として使われていた事実は、依頼者の心に深い傷を残します。けれども、ご依頼者ご自身を責める必要はまったくありません。家族を信頼し、お子様を大切に守ってこられた事実は、これからもご依頼者の人生のなかで誇るべきお姿として残ります。お一人で抱え込まず、まずはご相談ください。ご依頼者とお子様の未来を、ご一緒に整えていきたいと思っています。

メール相談 LINE相談