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  • 「彼の子を育てているのに、冷たくされる」 ─ 家庭での扱いの変化と調査の入口

    ご相談に来られる女性のご依頼者のなかには、ご自身の状況をうまく言葉にできない方が、少なくありません。具体的な事実があるわけではない。けれども、配偶者やパートナーから、これまでとは違う扱いを受けているように感じる。お子様のことを大切に育てているのに、ご自身もお子様も、相手から大切にされていないように感じる。気遣いがなく、冷たく感じる言葉が増えてきた。

    2001年からこの仕事を続けるなかで、こうしたお気持ちでご相談に来られる方は、本当に多くいらっしゃいます。本稿では、はっきりとした事実がないけれども、家庭での扱いの変化を感じておられる方が、どのように状況を整理し、次の一歩を踏み出していけるかをお伝えします。まず最初に申し上げたいのは、「具体的な事実がなくても、ご自身の感じる違和感は、十分に意味のあるサインです」ということです。

    「感じている違和感」は無視しないで

    長く一緒に過ごしてきたパートナーに対する違和感は、根拠のない不安ではないことが多くあります。ご一緒に過ごしてきたなかで蓄積された、相手のリズム、表情、声の調子、距離感、視線の使い方。こうした繊細な情報を、ご依頼者の側はずっと無意識のうちに感じ取ってこられました。「最近、何かが違う」というお気持ちは、その蓄積からくる、しっかりとした感覚です。「気のせいかもしれない」「自分が考えすぎなだけ」「私が大袈裟になっているだけ」と、ご自身の感覚を否定しないでください。何かが変わったから、そう感じておられるのです。

    「冷たさ」のサインを書き出してみる

    漠然としたお気持ちを整理する一つの方法が、感じておられる「冷たさ」を、具体的な場面ごとに書き出してみることです。会話のなかで気遣いが感じられない言葉を言われた場面。お子様への接し方が以前より淡白になったと感じた場面。家のなかで目を合わせなくなった瞬間。記念日や誕生日への態度の変化。お休みの日の過ごし方の変化。スマートフォンを触っている時の表情の違い。これらを書き出してみると、「いつ頃から」「どんなパターンで」変化が起きているかが見えてきます。書き出しはご自身を整理するための作業であり、誰かに見せるためのものではありません。ご自身が使いやすい形で進めていただきます。

    お子様への接し方の変化

    ご依頼者から伺うお話のなかで、特に心を痛めるのが、お子様への接し方が変わったというお話です。お子様を抱き上げる頻度が減った。お子様の話を聞かなくなった。お子様の行事に出席しなくなった。お子様の体調が悪い時に冷たい反応をする。これは、ご依頼者にとっても、お子様にとっても、深い悲しみを伴う変化です。「お子様の前では普通の親であってほしい」という、自然な願いが裏切られていく時間です。調査の組み立てでは、こうしたお子様への接し方の変化も、家庭内の状況の変化を示すサインとして受け止めます。ただし、私たちがお子様を直接観察したり、聞き取ったりすることはありません。あくまで、ご依頼者から伺うお話のなかで、状況の輪郭を整理します。

    「気のせいかも」と思い続けていた時間

    ご相談に来てくださる多くの依頼者が、ご自身でも「気のせいかも」と思い続けながら、何か月、時には何年も過ごしてこられた経緯をお話しくださいます。最初は些細なことから始まる。一度や二度であれば、忙しいせいかもしれない、と思える。けれども、それが少しずつ重なっていって、ふと「もしかして」という思いが頭をよぎる。それでも、信じたい気持ちが強くて、「気のせい」と打ち消す。この時間が、依頼者にとっては最もつらい期間のひとつです。確信はないけれど、不安が消えない。けれども、誰にも相談できない。ご相談に来られた時点で、ご依頼者はすでに長い時間、お一人で抱えてこられたことが多くあります。まずその時間を労うところから、お話を始めさせていただきます。

    調査の入口として「何を確認するか」

    漠然とした違和感を出発点とする場合、調査の入口で「何を確認するか」を整理することが大切になります。不貞の相手方がいるのか、それとも別の事情(仕事のストレス、健康面の不調、第三者からの干渉、家族の事情など)があるのか。最初の段階では、複数の可能性を視野に入れた組み立てが必要です。不貞の疑いだけを前提に動き始めると、別の事情が見えてきた時に、調査の組み立てがずれてしまうことがあります。「現時点で、どこまでが事実として把握されており、どこから推測になっているか」を、ご一緒に整理させていただきます。

    ご自身のお気持ちを最優先に

    調査を進めるかどうかの判断は、最終的にはご依頼者ご自身が下されます。判断を急かすことはしません。調査を進めることで、事実が見えてくる。けれども、見えてきた事実を受け止める準備が、ご自身のなかで整っていない場合、調査結果が逆にご依頼者を追い詰めてしまうことがあります。「今、調査の結果を受け止める準備ができているか」をご自身に問いかけていただきます。準備が整っていないと感じられるなら、まずは別の準備(信頼できる方への相談、心のケアの専門家とのお話、ご自身のお気持ちの整理)を先にされることをお勧めすることもあります。ご自身のお気持ちと心の準備を、最優先にしてください。

    一人で抱え込まないための選択肢

    最後にお伝えしたいのが、「一人で抱え込まない」ことの大切さです。私たち調査会社は、ご相談のための窓口の一つです。守秘義務を厳守していますので、お話の内容が外部に漏れることはありません。ご家族や知人に話せないお話を、まずここでお聞かせいただくこともできます。並行して、心のケアの専門家、女性のための相談窓口、自治体の福祉課、母子相談の窓口など、お住まいの地域にあるさまざまな相談先もご活用ください。一つの相談先ですべてを抱える必要はなく、それぞれの専門領域でそれぞれの支援を受けていただくのが望ましい形です。

    結びに

    「彼の子を育てているのに、冷たくされる」というお気持ちは、漠然としているようで、しっかりとした実体のあるサインです。具体的な事実が手元になくても、ご自身の感じる違和感を、否定しないでください。調査の入口として、まずはご自身のお気持ちを書き出すこと、信頼できる場所でお話しすること、そして必要に応じて専門家への相談を進めることが、最初の一歩になります。お一人ではなく、私たちと、関連する専門家と、複数の窓口と。ご自身とお子様を守るための支えは、必ず周りにあります。

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