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  • 営業所・支店勤務者の不倫調査 ─ 本社所在地と勤務地が違う案件

    つくば市と周辺地域には、首都圏に本社を置く企業の営業所や支店が多く設置されています。TXの開通による交通アクセスの向上と、研究開発拠点としての魅力から、近年も進出が続いている地域です。これらに勤務する方からのご相談、あるいは配偶者がそうした勤務形態のご依頼者からのご相談を、多く扱ってきました。

    2001年からこの仕事を続けるなかで、営業所・支店勤務者の不倫調査には、本社勤務者とは異なる独自の特性があると感じてきました。本稿では、その特性と調査の組み立てについて整理します。

    「本社へ行く」という出張の頻度

    営業所や支店勤務の方の特徴のひとつが、本社への出張が比較的頻繁にあることです。本社が首都圏にある場合、月に数回、あるいは週に一度のペースで本社を訪れる方が少なくありません。これは業務上必要な出張がほとんどですが、「本社出張」という名目が家庭での外出の口実として使われる可能性のある時間でもあります。「明日から二日間、本社に出張」と告げて家を出る配偶者が、本当に会議に出席しているのか、別の予定があるのか。出張の頻度・行き先・滞在時間が、業務の実態と整合しているかを見立てる視点が必要になります。

    単身赴任との重なり

    営業所・支店勤務には、単身赴任という形態が伴うことが多くあります。ご家庭は首都圏や他の地域にあり、配偶者がつくばや周辺地域の営業所に単身赴任している。あるいはその逆もあります。本社のある都市、赴任先の都市、ご家庭のある地域。三つの拠点を行き来する生活パターンは、調査の組み立て上、独自の難しさを生みます。ご依頼者からの情報を綿密に伺い、典型的な動きのパターンを丁寧に整理していきます。

    営業職の独特の動き方

    営業所・支店勤務者のなかでも、特に営業職の方々は独特の動き方をされます。外回りの訪問、取引先との会食、顧客との関係構築、夜の接待など、勤務時間中も勤務時間外も対外的な活動に多くの時間を割きます。「会社の業務」と「私的な活動」の境界が曖昧になりやすい職種です。「取引先との会食で遅くなる」「お客様の接待で泊まりがけ」という説明が、業務の延長なのか別の予定なのか。営業職の不倫調査では、この区別が見立ての中心になります。

    取引先との関係性

    営業職の不倫案件で、相手方として現れることのある属性が、取引先の方です。仕事上の関係から始まり、長期にわたる商談、定期的な打ち合わせ、接待の場、夜の食事の機会を経て、私的な関係に発展するケース。業務上の必要な接触のなかに私的な関係が紛れ込むため、第三者から見ても判断が難しい場合があります。対象者の主要な取引先、定期的に会っている相手、業務上の連絡頻度の高い相手などをご依頼者から伺いながら、業務時間外の動きのなかに「業務とは説明できない接触」があるかを見立てます。取引先との関係はビジネスにも関わる繊細な領域です。調査の動きが対象者の業務上の信用に影響しないよう、特に慎重な配慮が必要です。

    「会社接待」の見方

    営業職の方がよく口にする「会社接待」「接待ゴルフ」「取引先のお誘い」といった説明。本当の業務接待であれば、参加者は男性中心が多く、二次会も含めて会社の経費で処理されることが多い。複数人での会食、業務上の顔合わせなど、目的が明確です。一方、こうした名目で「実は二人だけだった」「実は私的な関係性の場だった」というケースも出てきます。会食の人数構成、場所、時間帯、二次会の有無など、業務接待と私的な会食には一定の見分けるポイントがあります。現場での観察を通じて、冷静に見立てていきます。

    同僚との関係性

    営業所・支店という閉じた組織のなかで、同僚同士の関係性が深まることもあります。少人数の事務所では、毎日同じメンバーで長時間を共にすることになります。本社の同僚よりも、現地の同僚との関係の方が密になりやすい構造があり、これが私的な関係の土壌を作ることがあります。営業所長や支店長と現地スタッフ、地元採用と本社からの赴任者など、組織のなかでの立場の違いも関係性のあり方に影響することがあります。

    「転勤」の影と離婚への躊躇

    営業所・支店勤務者の不倫案件で、ご依頼者が直面される独特の悩みのひとつが、「転勤の可能性」です。配偶者が転勤族である場合、調査結果を踏まえて離婚を検討するとき、ご依頼者ご自身の生活基盤(住居、お子様の学校、ご自身の仕事、ご親族との関係)が、転勤に伴って何度も変化してきたという経緯があることが多いものです。離婚すれば、こうした基盤が一気に再構築を迫られる。これが、離婚への踏み切りを難しくする要因になることがあります。

    私たちは、転勤族のご家庭での不倫調査では、ご依頼者の生活基盤の安定への配慮も視野に入れて、調査結果の活かし方をご一緒に考えていきます。法律実務の枠組みだけでなく、ご依頼者の人生全体を見据えた相談を心がけています。

    結びに

    営業所・支店勤務者の不倫調査は、本社への出張、単身赴任との重なり、営業職の独特の動き方、取引先との関係性、会社接待のパターン、同僚との関係性、転勤の影など、独自の論点を多く含む案件です。職業特性とご家庭の事情を深く理解したうえで、ご依頼者の生活と立場を守りながら、必要な事実を整える。これが、営業所・支店勤務者の不倫調査における私たちの構えです。

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