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やり直し案件の「最初のご相談」で、整理すること
やり直し案件では、最初のご相談が、特に重要です。最初のご相談で、状況を正確に把握できるかどうかが、その後の対応の質を決めます。本稿では、やり直し案件の初回ご相談で、当事務所が何を伺い、どのように整理しているかをお伝えします。
最初の事務所での経緯
まず、最初の事務所での経緯を、丁寧に伺います。いつ、どのような経緯で、その事務所を選ばれたのか。契約までにどのようなお話があったのか。調査はどう進められ、何が結果として残ったのか。報告書の品質はどうだったか。費用の総額はいくらだったか。依頼者の方の記憶を、丁寧に紐解いていきます。感情が先に立つこともありますが、まずは事実関係を整理することが大事です。
やり直しになった理由
次に、なぜやり直しになったのかを、丁寧に伺います。「悪い事務所だったから」と一括りにせず、構造的に何が起きたのかを把握します。調査の現場で問題があったのか、報告書の品質に問題があったのか、対応の姿勢に問題があったのか、費用が想定外に膨らんだのか。それぞれに対応の仕方が異なります。理由を構造的に整理することで、今回の立て直しで何を変えるべきかが見えてまいります。
対象者の現在の状況
もう一つ重要なのが、対象者の現在の状況です。対象者の警戒度は、やり直し案件の成否を大きく左右する要素です。前回の調査で、対象者が「調査されているかもしれない」と気づかれたのか、それともまだ気づいていないのか。前回の調査から時間がどの程度経過しているのか。対象者の生活パターンに変化はあったか。これらを、ご依頼者の方が観察できる範囲で伺います。
残された証拠
最初の事務所で取得された証拠が、活用できるかも整理します。「全部、捨てて始める」のではなく、活かせる部分があれば、活かす。これが、現実的な対応です。前回の調査で得られた写真や動画、報告書、ご相談の記録など、お手元にあるものを一覧にしていただきます。完全に使えるものでなくても、新しい調査のヒントになる素材は、案外多くあるものです。
依頼者の方の心身の状態
業界経験者として、特に大事にしているのが、依頼者の方の心身の状態の確認です。やり直し案件でお越しになる方は、最初に依頼された時よりも疲弊されていることが多いものです。睡眠は取れているか、食事は摂れているか、お仕事や日常生活に支障は出ていないか。心身の状態を見極めずに、新しい調査を始めることは、お勧めできません。場合によっては、心のケアの専門家へのご相談を、調査より先にお勧めすることもあります。
経済的な状況
経済的な状況も、率直に確認します。前回の調査で、すでに相当の費用を使っておられる方が多いものです。残された予算がどの程度あるのか、追加でどこまで投じられるのか。「いくらかかってもいい」というのは、長期的には依頼者の方を傷つけます。現実的な予算を、最初から明確にすることが大事です。予算が限られている場合は、その範囲内で何ができるかを率直にお話しします。
ご相談者の方の今後の希望
最後に、依頼者の方の今後の希望を整理します。「とにかく調査を」ではなく、最終的にどうなりたいかを明確にした上で、必要な調査の範囲を決めます。離婚協議に進みたいのか、関係を続けたいけれど事実を知りたいのか、慰謝料請求を視野に入れているのか、まずは心の整理をつけたいのか。希望の形が違えば、必要な調査も違ってきます。
最初のご相談に、十分なお時間
やり直し案件の最初のご相談には、十分なお時間が必要です。「三十分で済ませる」ような相談では、やり直し案件の全体像が把握できません。当事務所では、初回のご相談に一時間から二時間、状況によってはそれ以上のお時間を確保します。急がせることなく、ゆっくりとお話しいただける環境を整えます。
すぐに、契約しない勧め
業界経験者として、やり直し案件の方々に強くお勧めしたいのが、すぐに契約しないことです。「最初の事務所で急がされて、失敗した」経験をお持ちの依頼者の方には、今度こそ慎重に判断していただきたいと思います。初回のご相談を受けた当日に契約を決めることは、できる限り避けていただきたい。一度持ち帰って、ご家族や信頼できる方とご相談されてからの判断を、お勧めします。
ご相談だけで終わっても、構わない
当事務所のご相談は、必ず契約に繋げる必要はありません。「相談だけして、当事務所に依頼するかは、ゆっくり考えてください」「他の事務所にも、ご相談ください」「結果として、別の事務所を選ばれても構いません」。これが、当事務所の姿勢です。ご相談者の方が、最も納得できる選択をしていただくことが、何より大切です。
最初のご相談を、安心して
やり直し案件の最初のご相談は、緊張なさるかもしれません。「最初の事務所で、また失敗するのではないか」「いきなり契約を迫られるのではないか」。こうした不安を、抱えていらっしゃるかもしれません。当事務所では、急かさず、ゆっくりとご相談をお受けします。ご相談の場所も、ご都合に合わせて調整できます。安心して、お越しください。
結びに
やり直し案件の最初のご相談は、立て直し全体の土台になります。事実関係を丁寧に整理し、現状を客観的に把握し、依頼者の方の希望を共有する。この最初の整理に時間をかけることが、その後の立て直しの精度を高めてまいります。